全てが正解?
いよいよ本剪定を始めたいと思います。
まずは露地の種あり巨峰(長梢剪定又は自由整枝)の剪定を始めます。
長梢剪定というのは剪定で残す枝の長さで、葡萄の木の「樹勢」を調整するという仕方です。
昔ながらの剪定方法で、奥が深く難しです。その分勉強する価値があります。
果樹というのは、この「樹勢」というのが品質に大きく影響することになります。
また、葡萄の品種や種あり・種なしによっても最適の樹勢というのがあり
その葡萄の木にとって最適になるように育てることが大切になります。
しかも農家一人一人によっても考え方が違うので正解がないというか、全てが正解というか。
道の駅などで試食販売をしているとお客様から
「なんで同じ巨峰なのにこんなに味が違うと?」っと、よく質問されます。
それはやはり農家一人一人の考えや育て方が違うからです。
土質の違い、肥料の種類・量・与える時期、収穫時期の適期。
一房に何粒つけて、一本の木に何房実らせるか、とか。
あとは「樹勢」も大きく関係してきます。
これだけの条件が農家ごとで違うので糖度や酸味が違ってくるわけです。
例えば山のぶどうの種ありの巨峰の理想の樹勢は
芽が発芽してから葡萄の花が咲き終わるまでは中〜中の弱の樹勢。
咲き終わりから葡萄の粒の着色する前までは中の強〜強の弱。
着色開始から収穫終わりまでが中というのが最も理想です。
皆さんからしたら「ほぼ中やん」っと思うかもしれませんが
実際やってみると違いをわかってもらえると思います。
去年の剪定は枝が少なかったので少し樹勢が強くなっていました。
なので今年は枝を多めと長めにとってみました。
色々考えながら剪定をするので独り言がでてしまいますが
今の所周りに誰もいないので大丈夫です。
2015/12/28 更新
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